ロシアと戦うウクライナ軍に参加を希望する約200名の脱北者たちが注目を集めています。彼らは全員、長年の従軍経験を持ち、北朝鮮軍の文化や心理を熟知しており、ロシア軍に合流した北朝鮮兵士への対策としての役割を自ら買って出る姿勢を示しています。
「無駄死にを止めたい」と訴える脱北者たち
脱北者のアン・チャンイル氏をはじめとする元兵士たちは、「我々は北朝鮮軍の内情を誰よりもよく理解している」とし、ウクライナ義勇軍への参加を申し出ています。彼らが持つ兵士としての経験はもちろんですが、心理戦の面でも役立つとされ、北朝鮮兵士に向けた心理作戦も視野に入れています。実際にウクライナ政府は北朝鮮兵士に投降を呼びかけるホットラインを設置し、「無駄に命を落とさないでほしい」と訴えています。
北朝鮮兵士の「偽装」
韓国の情報機関によると、ロシア軍に合流した北朝鮮兵士たちはロシア人として偽装されており、ロシア製武器や偽の身分証明書を渡されているといいます。これに対し、脱北者団体も北朝鮮兵士たちの救出に協力する許可をウクライナ政府に求めており、彼らの無駄な犠牲を防ぐために尽力しています。
北朝鮮出身者が目指す新たな戦い
脱北者たちにとって、ウクライナ軍に加わることはただの戦闘行為ではなく、「自由を守る戦い」であり、自らの経験を役立てる使命でもあります。アン氏は心理戦の戦闘員として放送やビラの配布、通訳など、どんな任務でも遂行する覚悟があると語っており、彼らの意志の強さと使命感が伝わってきます。
新たな希望と使命
この脱北者たちの活動は、北朝鮮兵士の救出という面で大きな意義を持つだけでなく、自由を求め続けた彼らが新しい社会で果たそうとする責任感と希望の象徴でもあります。