小説の書き綴り

短編小説、雑学、ニュース記事などを雑記に書き綴ります。

「85歳の母が遺した遺産、通帳に隠された真実…家族が暴いた“見えない相続”の闇」

相続の話題は、誰もがいつかは直面するもの。しかし、思わぬトラブルに巻き込まれ、家族間の関係が変わってしまうことも珍しくありません。香苗さん(仮名)とその家族が経験したのも、そんな一例でした。母親が倹約を趣味として貯めたお金が「3姉妹に分配される」と信じていた香苗さんたち。しかし、遺産を確認する際に「違和感」が生まれ、家族全員が驚く事実が明るみに出たのです。

倹約家だった母が遺した「通帳3冊」、本当にそれだけ?

香苗さんの母は、いわゆる「節約家」で、無駄を許さない姿勢が家族にも強く影響を与えてきました。家計が苦しいわけではなかったにもかかわらず、倹約を重ねる母の目標は「3姉妹に3桁=3000万円を残すこと」。しかし、85歳で亡くなった母の遺産協議で提示されたのは、わずか3冊の通帳のみでした。このとき香苗さんは強い違和感を抱きます。「あの母が、本当にそれだけの遺産で終わるはずがない」と。

実家での大捜索、新たに発見された通帳の山

香苗さんは、次女が制止するのも構わず、三女と協力して実家を徹底的に捜索。すると、新たに3冊の通帳が発見され、遺産総額は5000万円に膨れ上がりました。「きっとまだ隠しているかもしれない」という疑念すら湧くほど、母の倹約と隠れた資産が次々と明らかになったのです。

遺産隠しや相続トラブル、避けるために今からできること

家族が亡くなった後に「隠された通帳」が発見されるケースは、決して珍しいことではありません。遺産隠しは相続手続きを複雑にし、家族間の不和を生みがちです。生前に遺言書を用意し、特に「公正証書遺言」を作成しておくことで、家族間のトラブルを避けることができるといわれます。また、長年介護に貢献してきた次女のように、「寄与分」を主張できる可能性もありますが、詳細な証拠が必要です。

相続と家族の関係、「見えない財産」が引き起こす課題

香苗さんの経験は、家族の絆と遺産相続が交錯する難しさを示しています。遺産の不明確な分配や、隠されていた資産が発覚することで、家族間に新たな軋轢が生じるのは悲しい現実。お互いを信頼し、財産の透明性を保つことが、残された家族にとっての安心と円満な関係を築くための鍵と言えるでしょう。

家族の未来を守るために、遺産整理や生前対策は早めに考えておくことが大切です。