2026年7月29日の日本株市場で、全保連〈5845〉の株価が大きく上昇しました。
終値は1,140円で、前日比120円高、上昇率は11.76%です。出来高は41万9,900株でした。
今回の上昇は、業績予想の上方修正と増配が主な材料です。
※本記事は2026年7月29日時点の公開情報をもとに作成しています。
全保連とは
全保連は、賃貸住宅を借りる人の家賃債務を保証する会社です。
入居者が家賃を支払えなくなった場合に、契約に基づいて不動産管理会社や家主へ立て替えを行います。
保証契約が増えることが売上につながる一方、家賃滞納が増えると信用コストが増加します。
通期営業利益を40億円へ上方修正
会社は2027年3月期の営業利益予想を、従来の35億3,000万円から40億円へ引き上げました。
前期比では26.1%増益となる見通しです。上半期予想も17億1,000万円から19億3,000万円へ修正しました。
AIを利用した審査システムの高度化や、債権回収の強化によって信用コストが低下していることが、修正理由として示されています。
年間配当を54円へ増額
年間配当予想は、従来の48円から54円へ引き上げられました。
7月29日の終値1,140円を基準に単純計算すると、予想配当利回りは約4.7%です。
ただし、配当金は今後の業績や財務状況によって変更される可能性があります。
AI活用が利益改善に寄与
全保連のAI活用は、生成AIの話題性ではなく、入居希望者の審査や債権回収の効率化に使われています。
審査の精度が高まれば、家賃滞納の可能性が高い契約を適切に判断し、将来の損失を抑えられる可能性があります。
一方、審査を厳しくしすぎると保証契約数が伸びにくくなる可能性もあります。
今後の注目点
今後は、保証契約件数、保証料収入、家賃滞納率、代位弁済額、回収率を確認したいところです。
AI審査による信用コスト低下が一時的なものではなく、継続するかも重要です。
賃貸市場の動向や、不動産管理会社との提携拡大にも注目されます。
注意したいリスク
景気悪化や失業率の上昇によって家賃滞納が増えた場合、全保連の立替負担が増加する可能性があります。
また、家賃保証業界の競争が激しくなれば、保証料率や利益率が低下する可能性があります。
増配はプラス材料ですが、利回りだけで判断せず、信用コストの推移を確認することが重要です。
まとめ
全保連株は、通期営業利益予想を40億円へ引き上げ、年間配当を54円へ増額したことが評価され、1,140円まで上昇しました。
AI審査の高度化や回収強化によって、信用コストと経費が想定以上に低下しています。
今後は契約件数の成長と、低い信用コストを維持できるかを確認したいところです。