最近、あるユーザーが人気アニメ『ラブライブ!』のキャラクターグッズであるスクールバッグを持っているだけで職務質問(職質)されたというエピソードがネット上で大きな注目を集めました。この出来事をきっかけに、日常的なアイテムがなぜ警察による職質の対象になるのか、そして職質にまつわる都市伝説の真相に迫ります。
警察官による職質は、犯罪の未然防止が主な目的です。しかし、日常生活で何気なく持ち歩いているアイテムやファッションが、なぜ警察官の目を引くのでしょうか?元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏によると、警察官はその人がその場に「馴染んでいるか」を見ています。時間、場所、行動パターンがその場に適しているかどうかが、職質の大きな判断基準となります。
職質の現実
警察官が職質を行う際の判断基準は、「その場に馴染んでいるかどうか」です。不自然な振る舞いや、その場にそぐわない服装をしている人は、警察官の目に留まりやすくなります。例えば、スーツ姿が似合わないと判断されると、職質の対象となることがあります。これは、過去に振込詐欺の受け子や詐欺グループの一味がこの理由で職質され、事件が解決に至った事例もあるためです。
職質はポイント稼ぎではない
職質に関する都市伝説の一つに、「職質は警察官のポイント稼ぎである」というものがあります。しかし、小川氏はこれを否定します。警察官の評価は職質の数ではなく、その質と結果によって決まります。職質によって犯罪を未然に防ぎ、逃走中の犯人を捕まえることができれば、それが警察官の評価につながりますが、単に数をこなしただけでは評価は上がりません。
職質への対応
職質に応じるかどうかは法律上「任意」ですが、協力することで事態が早く収束し、誤解が解けることが多いです。一方で、協力を拒否した場合、不信感を持たれることがあり、最悪の場合には公務執行妨害に問われる可能性もあります。
結論
職質は警察官による地道な現場活動の一環であり、その目的は市民の安全を守ることにあります。一見すると些細な出来事かもしれませんが、職質によって大きな犯罪が未然に防がれることもあります。市民としては、法律の範囲内で適切に対応し、理解を深めることが大切です。