小説の書き綴り

短編小説、雑学、ニュース記事などを雑記に書き綴ります。

ソーダ味の飴玉

 

 

風が甘い香りを運んできた。

彼女はソーダ味の飴玉を口に入れながら、公園のベンチに座っていた。

彼女の名は葵。

いつも一人で過ごす彼女には、ソーダ味の飴玉が唯一の楽しみだった。

 

その日も、いつものように飴玉を舐めながら、彼女は心の中で儚い夢を描いていた。

そんな彼女の前に突然、風が運んできたソーダ味の飴玉の袋が舞い降りた。

彼女は袋を拾い、周りを見回すと、彼が立っていた。

 

彼の名は陸。彼もまた、ソーダ味の飴玉が大好きで、いつも持ち歩いていた。

陸は彼女に飴玉の袋を差し出し、「これ、君のかな?」と声をかけた。

葵は戸惑いながらも、「違いますけど、どうしましたか?」と尋ねた。

 

陸は少し照れくさそうに、「実は、これが好きでね。でも、もう残ってなくて…」と言いかけたが、葵が笑顔で飴玉を差し出すと、彼は顔を赤く染めながら受け取った。

 

以降、葵と陸はよく一緒に過ごすようになった。

お互いの好きなソーダ味の飴玉を分け合いながら、公園のベンチで語り合う時間が彼らにとっての幸せだった。

やがて、二人は互いに惹かれ合い、淡い恋心が芽生え始めた。

 

ある日、陸は葵に告白する決意を固めた。

彼は、特別なソーダ味の飴玉を用意し、それをプレゼントとして渡そうとした。

しかし、緊張で言葉が詰まってしまい、彼はただ飴玉を差し出すことしかできなかった。

 

葵は彼の気持ちに気付き、陸の手を取り、「ありがとう、私もあなたが好きです」と告げた。

二人はその日から恋人同士となり、お互いの心を深く分かち合うようになった。

ソーダ味の飴玉は、彼らの愛情をいつも甘く、弾けるように彩っていた。

 

葵と陸は、これからも共に歩む道を楽しみにしていた。

ソーダ味の飴玉がもたらした奇跡の出会いは、二人にとって、かけがえのない宝物となったのだ。